“白壁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しらかべ95.7%
しろかべ2.1%
はくへき2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ある冬の日の暮、保吉やすきち薄汚うすぎたないレストランの二階に脂臭あぶらくさい焼パンをかじっていた。彼のテエブルの前にあるのは亀裂ひびの入った白壁しらかべだった。
保吉の手帳から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ひたさにようなきかど二度にど三度さんど、と心意氣こゝろいきにて、ソツと白壁しろかべ黒塀くろべいについてとほるものを、「あいつ板附いたつきはべん」と洒落しやれあり、ふる洒落しやれなるべし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
と云ふのは少し大雑把おほざつぱである。牛込うしごめ矢来やらいは、本郷ほんがう一帯の高地にははひらない筈である。けれどもこれは、白壁はくへき微瑕びかを数へる為めにあげたのではない。
日本小説の支那訳 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)