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突切
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つッき
ふりがな文庫
“
突切
(
つッき
)” の例文
垣を越える、町を
突切
(
つッき
)
る、川を走る、やがて、山の腹へ
抱
(
だき
)
ついて、のそのそと
這上
(
はいあが
)
るのを、
追縋
(
おいすが
)
りさまに、尻を下から
白刃
(
しらは
)
で縫上げる。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
其の位な心得はあるだろう、
仮令
(
たとえ
)
火の中でも水の中でも
突切
(
つッき
)
って
行
(
ゆ
)
きなさい、其の代りこれを突切れば
後
(
あと
)
は誠に楽になるから、さっ/\と行きなさい
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
小さい方は八ツばかり、上は十三—四と見えたが、すぐに
久能谷
(
くのや
)
の出口を
突切
(
つッき
)
り、紅白の
牡丹
(
ぼたん
)
の花、はっと
俤
(
おもかげ
)
に立つばかり、ひらりと前を
行
(
ゆ
)
き過ぎる。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ずっと精神を
凝
(
こら
)
して、
仮令
(
たとえ
)
向うに鉄門があろうとも、それを
突切
(
つッき
)
って通り越す心がなければなりませんぞ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
縦通りを
真直
(
まっす
)
ぐに、
中六
(
なかろく
)
を
突切
(
つッき
)
って、左へ——女子学院の塀に添って、あれから、帰宅の
途
(
みち
)
を、再び中六へ向って、順に
引返
(
ひっかえ
)
すと、また向うから、容子といい
古狢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
望事
(
のぞみごと
)
は近く遂げられるが、
其処
(
そこ
)
の所がちと危ない事で、これと云う場合に向いたなら、水の中でも火の中でも向うへ
突切
(
つッき
)
る勢いがなければ、必ず
大望
(
たいもう
)
は遂げられぬが
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
畏
(
かしこ
)
まりましたが、
先達
(
せんだっ
)
て職人の兼という奴が、
鑿
(
のみ
)
で足の
拇指
(
おやゆび
)
を
突切
(
つッき
)
った傷が
破傷風
(
はしょうふう
)
にでもなりそうで、
甚
(
ひど
)
く痛むと云いますから、相州の湯河原へ湯治にやろうと思いますが
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
真直
(
まっすぐ
)
に小石の裏庭を
突切
(
つッき
)
ると、葉のまばらな、花の大きなのが薄化粧して咲きました
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
きょろきょろ
四辺
(
あたり
)
を
眗
(
みまわ
)
したが、まさか消え失せたのじゃあるまい、と直ぐに
突切
(
つッき
)
ってぐるりと廻ると、裏木戸に早や
山茶花
(
さざんか
)
が咲いていて、そこを境に巣鴨の卯之吉が庭になりまさ。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
飜然
(
ひらり
)
と飛ぶ。……乱るる
紅
(
くれない
)
、炎のごとく、トンと床を下りるや、
颯
(
さっ
)
と廻廊を
突切
(
つッき
)
る。途端に、五個の燈籠
斉
(
ひと
)
しく消ゆ。廻廊暗し。美女、その暗中に消ゆ一舞台の上段のみ、やや
明
(
あかる
)
く残る。)
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それからは家続きで、ちょうどお町の、あの
家
(
うち
)
の
背後
(
うしろ
)
に当る、が、その間に
寺院
(
てら
)
のその墓地がある。
突切
(
つッき
)
れば近いが、
避
(
よ
)
けて来れば雷神坂の上まで、土塀を一廻りして、
藪畳
(
やぶだたみ
)
の前を抜ける事になる。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
突
常用漢字
中学
部首:⽳
8画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“突”で始まる語句
突
突然
突立
突込
突出
突飛
突如
突兀
突伏
突張