“久能谷”の読み方と例文
読み方割合
くのや100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この久能谷くのやの方は、ちっ足場あしばが遠くなりますから、すべて、見得装飾みえかざりを向うへ持って参って、小松橋こまつばしが本宅のようになっております。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
一先ひとまず帰宅して寝転ぼうと思ったのであるが、久能谷くのやを離れて街道を見ると、人の瀬を造って、停車場ステイション押懸おしかけるおびただしさ。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
小さい方は八ツばかり、上は十三—四と見えたが、すぐに久能谷くのやの出口を突切つッきり、紅白の牡丹ぼたんの花、はっとおもかげに立つばかり、ひらりと前をき過ぎる。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)