“中六”の読み方と例文
読み方割合
なかろく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
縦通りを真直まっすぐに、中六なかろく突切つッきって、左へ——女子学院の塀に添って、あれから、帰宅のみちを、再び中六へ向って、順に引返ひっかえすと、また向うから、容子といい
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
地震ぢしんも、やみらしいので、風上かざかみとはひながら、模樣もやううかと、中六なかろく廣通ひろどほりのいちちか十字街じふじがいると、一度いちどやゝ安心あんしんをしただけに、くちけず、一驚いつきやうきつした。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
つゞいて、「中六なかろく火事くわじですよ。」とんだのは、ふたゝ夜警やけいこゑである。やあ、不可いけない。中六なかろくへば、なが梯子はしごならとゞくほどだ。しか風下かざしも眞下ましたである。わたしたちはだまつてつた。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)