“風上”の読み方と例文
読み方割合
かざかみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その頃の学生は無暗むやみと気が荒かった。何しろ日露戦争の始まる前の年だ。西洋音楽などやる奴は風上かざかみにも置けないと思っていた。
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
水は半ば凍り、泥濘でいねいはぎを没する深さで、行けども行けども果てしない枯葦原かれあしはらが続く。風上かざかみまわった匈奴の一隊が火を放った。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼のすがたが森の奥に隠れた時に、英公は風上かざかみから火をかけた。父は我が子の将来をあやぶんで焼き殺そうとしたのである。