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憑
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つき
ふりがな文庫
“
憑
(
つき
)” の例文
どうかしてるぜ、
憑
(
つき
)
ものがしたようだ、
怪我
(
けが
)
をしはしないか、と深切なのは、うしろを通して立ったまま見送ったそうである。
開扉一妖帖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
狐
憑
(
つき
)
め忌〻しい、と駄力ばかりは近江のお兼、顔は子供の
福笑戯
(
ふくわらひ
)
に眼を付け歪めた
多福面
(
おかめ
)
の如き房州出らしき
下婢
(
おさん
)
の憤怒、拳を挙げて丁と打ち
猿臂
(
ゑんぴ
)
を伸ばして突き飛ばせば、十兵衞堪らず
汚塵
(
ほこり
)
に
塗
(
まみ
)
れ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
この
中
(
なか
)
を、
折
(
を
)
れて
飛
(
と
)
んだ
青
(
あを
)
い
銀杏
(
いてふ
)
の
一枝
(
ひとえだ
)
が、ざぶり/\と
雨
(
あめ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
波状
(
はじやう
)
に
宙
(
ちう
)
を
舞
(
ま
)
ふ
形
(
かたち
)
は、
流言
(
りうげん
)
の
鬼
(
おに
)
の
憑
(
つき
)
ものがしたやうに
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一時
(
ひとしきり
)
世の中がラジウムばやりだった頃、
憑
(
つき
)
ものがしたように
賑
(
にぎわ
)
ったのだそうですが、汽車に遠い山入りの
辺鄙
(
へんぴ
)
で、
特
(
こと
)
に和倉の有名なのがある国です。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
眞晝間
(
まつぴるま
)
、
憑
(
つき
)
ものがしたか、
魅
(
ばか
)
されてでも
居
(
ゐ
)
るやうで、そのね、
鬱
(
ふさ
)
ぎ
込
(
こ
)
んだ
男
(
をとこ
)
なんざ、
少々
(
せう/\
)
氣味
(
きみ
)
が
惡
(
わる
)
かつた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
そりゃ路之助に
憑絡
(
つきまと
)
ってる幽霊だ。いいえ、
憑
(
つき
)
ものは、当人の背中に
負
(
おぶ
)
さっているとは限らない——
白花の朝顔
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
さあ、それからは、
宛然
(
さながら
)
人魂
(
ひとだま
)
の
憑
(
つき
)
ものがしたやうに、
毛
(
け
)
が
赫
(
かつ
)
と
赤
(
あか
)
く
成
(
な
)
つて、
草
(
くさ
)
の
中
(
なか
)
を
彼方
(
あつち
)
へ、
此方
(
こつち
)
へ、たゞ、
伊達卷
(
だてまき
)
で
身
(
み
)
についたばかりのしどけない
媚
(
なまめ
)
かしい
寢着
(
ねまき
)
の
婦
(
をんな
)
を
追𢌞
(
おひまは
)
す。
人魚の祠
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
憑
漢検1級
部首:⼼
16画
“憑”を含む語句
憑依
神憑
狐憑
取憑
憑拠
信憑
憑着
憑入
憑司
憑物
乗憑
憑付
天狗憑
信憑性
憑神
憑移
憑頼
憑體
憑殺
憑魔
...