“憑着”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひょうちゃく75.0%
とりつ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのように、滝人には一つの狂的な憑着ひょうちゃくがあって、その一事は、すでに五年越しの疑惑になっていた。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
だいたい、憑着ひょうちゃく性の強い人物というものは、一つの懐疑に捉えられてしまうと、ほとんど無意識に近い放心状態になって、その間に異様な偶発的動作が現われるものだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
幸い前の縁の雨戸一枚、障子ばかりを隔てにして、向うの長土間へ通ずる処——その一方だけは可厭いやな声がまだ憑着とりつきません。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)