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尽
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つき
ふりがな文庫
“
尽
(
つき
)” の例文
旧字:
盡
そも/\
熊
(
くま
)
は
和獣
(
わじう
)
の王、
猛
(
たけ
)
くして
義
(
ぎ
)
を
知
(
し
)
る。
菓木
(
このみ
)
の
皮虫
(
かはむし
)
のるゐを
食
(
しよく
)
として
同類
(
どうるゐ
)
の
獣
(
けもの
)
を
喰
(
くらは
)
ず、
田圃
(
たはた
)
を
荒
(
あらさ
)
ず、
稀
(
まれ
)
に
荒
(
あら
)
すは
食
(
しよく
)
の
尽
(
つき
)
たる時也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
気の
尽
(
つき
)
た折は是非世間の面白
可笑
(
おかし
)
いありさまを見るがよいと、万事親切に世話して、珠運が
笑
(
えま
)
し
気
(
げ
)
に恋人の
住
(
すみ
)
し跡に移るを満足せしが
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
そうなれば人類文化の運の
尽
(
つき
)
ではないか。これを以てこれを見れば、鼻の表現の研究宣伝は不可能である。可能であっても不賛成である。
鼻の表現
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
我輩も策に於てはあまり人に劣らぬという自信をもっておるが、
梓
(
あずさ
)
君が事に処し物に当って、その策の
滾々
(
こんこん
)
として
尽
(
つき
)
ざる奇才には我輩も
頗
(
すこぶ
)
る驚いた。
東洋学人を懐う
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
この道ならば栃本から一日で楽に此山に登ることが出来る。十文字峠の道が三峰図幅の左の端で正に
尽
(
つき
)
んとしている所が、林道への入口に当っている。
秩父の奥山
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
▼ もっと見る
忘れもせぬ
其奴
(
そやつ
)
こそ、得三に使わるる八蔵という悪僕なれば、害心もあらんかと、用心に用心して、この病院の裏手まで来りしに、思えば運の
尽
(
つき
)
なりけん。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
代匠記に、「草深キ野ニハ鹿ヤ鳥ナドノ多ケレバ、宇智野ヲホメテ
再
(
ふたたび
)
云也
(
いふなり
)
」。古義に、「けふの御かり御
獲物
(
えもの
)
多くして御興
尽
(
つき
)
ざるべしとおぼしやりたるよしなり」
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
人がはいってゆけば、その人を
対手
(
あいて
)
にして
尽
(
つき
)
ることなく、
綿々
(
めんめん
)
と語り、悲嘆にくれるので、慰めようもなくて、捕虜になるのは禁物だと敬遠しあったほどだった。
松井須磨子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
『市之丞様、もう運の
尽
(
つき
)
だ。あっしゃあ、平四郎に責められて、もうすっかり
喋舌
(
しゃべ
)
ってしまいましたぜ』
夏虫行燈
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
握り
〆
(
し
)
め「是が本統に、運の
尽
(
つき
)
と、云う者です」と言掛けて涙に
咽
(
むせ
)
ぶ目「運の尽とは
何
(
ど
)
う云う者です、 ...
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
久々の
逢瀬
(
おうせ
)
に語り
尽
(
つき
)
せぬ其の
夜
(
よ
)
を明しまして、一日二日と過ぎます内にはや三月の花見時、向島の引ける頃、混雑の人を
掻退
(
かきの
)
け/\一人の婦人が立花屋へ駈付けてまいりまして
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「いゝえよ、吾妻はこゝで死んだんだ。」小倉はしみ/″\した
挙止
(
とりなし
)
で「火に追われて小梅からこゝへ逃げたんだ。——土手へさえ出ればいゝと思ったのがあの男の運の
尽
(
つき
)
だったんだ。」
春泥
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
『だつて全く
貴様
(
あなた
)
にお願ひして見る
外
(
ほか
)
方法が
尽
(
つき
)
ちやつたのですよ……。』
節操
(新字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
ごみごみしたそれらの
町家
(
まちや
)
の
尽
(
つき
)
る処、
備前橋
(
びぜんばし
)
の方へ出る
通
(
とおり
)
との
四辻
(
よつつじ
)
に遠く本願寺の高い土塀と消防の
火見櫓
(
ひのみやぐら
)
が見えるが、しかし本堂の屋根は建込んだ町家の屋根に
遮
(
さえぎ
)
られてかえって目に
這入
(
はい
)
らない。
雪解
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
川と流れて名は
尽
(
つき
)
ず
県歌 信濃の国
(新字新仮名)
/
浅井洌
(著)
歳
(
とし
)
尽
(
つき
)
て
人
(
ひと
)
帰
(
かへ
)
らず
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
入れるとすぐ、御主君の石碑にお会い申しあげるのも
尽
(
つき
)
せぬ縁かと、思わず涙を
催
(
もよお
)
してしまったわけじゃ
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と島人を励まして、岩と岩との間に櫓を
挟
(
はさ
)
んで舟をこじり出そうと致しましたのが運の
尽
(
つき
)
、すわと云う
間
(
ま
)
に櫓は中程よりポッキと折れてしまう。その
機
(
はず
)
みに舟は再び海上に飛出しました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
書物は
読
(
よめ
)
るかえ、消息往来
庭訓
(
ていきん
)
までは習ったか、アヽ嬉しいぞ
好々
(
よしよし
)
、学問も良い師匠を
付
(
つけ
)
てさせようと、慈愛は
尽
(
つき
)
ぬ長物語り、
扨
(
さて
)
こそ珠運が望み通り、
此
(
この
)
女菩薩
(
にょぼさつ
)
果報めでたくなり玉いしが
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
文化のはじめ大雪の時高田の市中(町のながさ一リにあまる)雪に
埋
(
うづま
)
りて
闇夜
(
あんや
)
のごとく、
昼夜
(
ちうや
)
をわかたざる事十余日、市中
燈
(
ともしび
)
の油
尽
(
つき
)
て諸人難義せしに、御
領主
(
りやうしゆ
)
より家毎に油を
賜
(
たま
)
ひし事ありき。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
そして知らず/\
其
(
そ
)
の
後
(
あと
)
を追ふて
仲店
(
なかみせ
)
の
尽
(
つき
)
るあたりまで来たが、若い芸者の
姿
(
すがた
)
は
何処
(
どこ
)
の
横町
(
よこちやう
)
へ
曲
(
まが
)
つてしまつたものか、もう見えない。
両側
(
りやうがは
)
の店では店先を
掃除
(
さうぢ
)
して品物を
並
(
なら
)
べたてゝゐる
最中
(
さいちゆう
)
である。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
文化のはじめ大雪の時高田の市中(町のながさ一リにあまる)雪に
埋
(
うづま
)
りて
闇夜
(
あんや
)
のごとく、
昼夜
(
ちうや
)
をわかたざる事十余日、市中
燈
(
ともしび
)
の油
尽
(
つき
)
て諸人難義せしに、御
領主
(
りやうしゆ
)
より家毎に油を
賜
(
たま
)
ひし事ありき。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
文「これ、吉とやら
宜
(
よ
)
く聞けよ、生前に
何
(
ど
)
の様な悪事を働いても、
臨終
(
いまわ
)
の
際
(
きわ
)
に其の罪を懺悔すれば、慈悲深き神様は
其方
(
そち
)
の未来を加護し給うぞ、さらりと悪心を去って静かに命数の
尽
(
つき
)
るを待て」
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
そして知らず知らずその後を追うて
仲店
(
なかみせ
)
の
尽
(
つき
)
るあたりまで来たが、若い芸者の姿は
何処
(
どこ
)
の
横町
(
よこちょう
)
へ曲ってしまったものか、もう見えない。両側の店では店先を掃除して品物を並べたてている
最中
(
さいちゅう
)
である。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
(用)……
起
(
おこり
)
……
居着
(
いつき
)
……
尽
(
つき
)
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
嵐烈しゅう余寒も未だ
尽
(
つき
)
ず
宮本武蔵:05 風の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
尽
常用漢字
中学
部首:⼫
6画
“尽”を含む語句
愛想尽
尽頭
立尽
燃尽
射尽
大尽
蕩尽
尽瘁
不尽
無尽蔵
心尽
尽日
御尽力
曲尽
国尽
尽未来際
無尽講
町尽
埋尽
不尽山
...