“名殘”のいろいろな読み方と例文
新字:名残
読み方割合
なごり85.0%
なご15.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
深閑しんかんとして、生物いきものといへばありぴき見出せないやうなところにも、何處どことなく祭の名殘なごりとゞめて、人のたゞようてゐるやうであつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
伏拜ふしをがむこそ道理なれ又長兵衞夫婦は川崎宿まで送らんと同道なしけるに後藤も其志操のあつきをかん何時迄いつまで名殘なごりつきねどもまた跡々あと/\
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
出立の時には蕾のふくらみかけてゐた櫻が、すツかり若葉になつて、花吹雪はなふぶき名殘なごりが少し見られるばかりであつた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
る/\うちに、大陸たいりくかげ名殘なごりなく、眼界がんかいそとせてしまうと、其内そのうちかぜはだん/\はげしくなつてて、はては印度洋インドやうで、著名なだい颶風タイフンかはつてしまつた。