名殘なご)” の例文
新字:名残
出立の時には蕾のふくらみかけてゐた櫻が、すツかり若葉になつて、花吹雪はなふぶき名殘なごりが少し見られるばかりであつた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
る/\うちに、大陸たいりくかげ名殘なごりなく、眼界がんかいそとせてしまうと、其内そのうちかぜはだん/\はげしくなつてて、はては印度洋インドやうで、著名なだい颶風タイフンかはつてしまつた。
其代そのかはむかし名殘なごりの孟宗まうそう中途ちゆうとに二ほんうへはうに三本程ぼんほどすつくりとつてゐる。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)