つき)” の例文
つき家主廣次郎同道どうだうにて我が家にこそはかへりけれさてそれより原田は虎松に向ひ其方明日杉戸へ案内あんないを致せよつて今日は家主いへぬし巳之助其方そのはうへ虎松を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
虚言うそという者たれつきそめて正直は馬鹿ばかごとく、真実は間抜まぬけように扱わるゝ事あさましき世ぞかし。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
むかッとして胸をおさえて、沓脱くつぬぎつきもどすように、庭下駄を探った時は、さっき別亭はなれへ導かれた縁の口に、かれ一人、あざれた烏賊の燃ゆるのをに見つつ、頸筋、両脇に
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見てとりいづれ又後藤樣の御歸りの上願ひに出んと云て立去たちさりしに夫婦はホツと溜息ためいきつき今も今とて相談の折から此家の旅籠の書付かきつけ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
おろし主從四人ほツとばかり溜息ためいきつきながらも先々首尾しゆびよくいつはり出しをよろこび最早氣遣きづかひなしとこゝにて越前守には麻上下あさがみしも
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)