“吐出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はきだ79.3%
はきいだ10.3%
としゅつ3.4%
はきい3.4%
ふきだ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それはならぬ。」と吐出はきだすやうに仰有ると、急にその儘御立になつてしまひました。かやうな事が、前後四五遍もございましたらうか。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
今まではさも殊勝なりし婦人おんないなずまのごとき眼を新聞に注ぐとひとしく身をそらし、のびを打ち、冷切ひえきったる茶をがぶり、口に含み、うがいして、絨毯じゅうたんの上に、どっと吐出はきいだ
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
胃内廓清いないかくせいの功を奏したるのち又食卓にき、く迄珍味を風好ふうこうし、風好しおわれば又湯に入りてこれ吐出としゅつ致候いたしそろ
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
されどわれはたゞ、ふさはしき言葉を見出で、これを見出でたるのち、唯、わが心の言葉を吐出はきい
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)
住職も非常に困って檀家だんか狩集かりあつめて見張みはるとなると、見ている前で、障子がめらめらと、燃える、ひゃあ、ととびついて消す間に、うつばりへ炎が絡む、ソレ、と云う内羽目板から火を吐出ふきだ
一寸怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)