“はきだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
吐出60.5%
掃溜15.8%
掃出13.2%
嘔出2.6%
嘔吐2.6%
排出2.6%
際立2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
チクリと来ると吐出はきだすが又、喰う。そのうちにかぎが舌に引っかかるんだが、引っかかったら最後、決して啼かないから妙だ。
超人鬚野博士 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ア痛ッ。ア痛たたた。くそっ。負けるもんか。死にぞこないの掃溜はきだめ婆」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ないものはないので、座敷ざしきると、あとを片附かたづけて掃出はきだしたらしく、きちんとつて、けたてのしんほそめた台洋燈だいらんぷが、かげおほきくとこはして
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「大きな金と名誉とを握らされたんだよ」彼は嘔出はきだすように云った。「中華民国の崩壊をなんとかして支えようという某要人ぼうようじんが、孫を買収したのだ。王妖順はその要人の一味だ。 ...
西湖の屍人 (新字新仮名) / 海野十三(著)
さじ加減や見立違ひで人を殺しておいて詫言わびごと一つ言つた事のない医者にとつて、謝りに来るのは、魂を嘔吐はきだすよりも苦しかつたに相違ない。
友野は、タバコの煙と一緒に、それだけを排出はきだすと、愉快そうに笑った。
腐った蜉蝣 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
けた少時しばし竹藪たけやぶとほしてしめつたつちけて、それから井戸ゐどかこんだ井桁ゐげたのぞんで陰氣いんきしげつた山梔子くちなしはな際立はきだつてしろくした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)