“おうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嘔吐50.0%
黄土50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌二十三日は浜町中屋敷の当直の日であったのを、所労を以て辞した。この日に始て嘔吐おうどがあった。それから二十七日に至るまで、諸証は次第に険悪になるばかりであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
船室は忽ちに嘔吐おうどの声氛氳ふんうんとして満ち、到底読書の興に安んじがたく、すなはちこの古帽と共に甲板に出れば、細雨蕭条せうでうとして横さまに痩頬そうけふを打ち、心頭りんとして景物皆悲壮、船首に立ち
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
そこにはうす暗い空と水との間に、濡れた黄土おうどの色をしたあしが、白楊ポプラアが、無花果いちじゅくが、自然それ自身を見るような凄じい勢いで生きている。………
沼地 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
胡粉ごふん、朱、白緑、白群青、群青、黄土おうど代赭たいしゃ等を使用するのが、最もいいようです、右を充分乳鉢にゅうばちって用います。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)