“はきけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハキケ
語句割合
嘔気51.9%
吐気18.5%
嘔氣14.8%
嘔吐気5.6%
嘔吐5.6%
吐氣3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不思議に思つて、自分が先づ肉の一切を箸につまんで口に入れた途端、胸腑に悪臭が渦き起りむつと嘔気はきけを催したとある。
たぬき汁 (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
しょうしょう吐気はきけが来かかったころに、ボーボーと鯨船で吹く竹法螺の音が聞え、それがきっかけで、白黒だんだらの鯨幕がさッと取りはらわれる。
その上、これは大事なことですが、近頃では、此私も何んとなく身體がダルく時々嘔氣はきけがしたり、目暈めまひがしたり、どうも尋常ではございません。
二日目と三日目が長途ちょうとの早打には最も苦しい時だという。頭脳あたまは何も考えられなくなって、揺れ方がわるいと、嘔吐気はきけがつきあげてくる。三平は時々、気付薬きつけを口に頬ばっていた。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
石灰いしばいかな?」と呟きながら、指に付けて嗅いで見て、彼はアッと声を上げた。強い臭気が鼻を刺し、脳の奥までみ込んだからで、嘔吐はきけを催させるその悪臭は、なんとも云えず不快であった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
はじかれ寒氣さむけおぼえ、吐氣はきけもよほして、異樣いやう心地惡こゝちあしさが指先ゆびさきまで染渡しみわたると、なにからあたま突上つきあげてる、さうしてみゝおほかぶさるやうながする。あをひかり閃付ちらつく。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)