“白楊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はこやなぎ24.5%
ポプラ20.8%
はくよう17.0%
はくやう13.2%
ポプラア7.5%
やなぎ3.8%
ドロ3.8%
どろ3.8%
ぽぴゆら1.9%
しろやなぎ1.9%
やまならし1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この樺の林へ来るまえに、自分は猟犬を曳いて、さる高く茂ッた白楊はこやなぎの林を過ぎたが、この樹は——白揚は——ぜんたい虫がすかぬ。
あいびき (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
それから二日ばかりたったあるやさしげな春のゆうべ、私は白楊ポプラの防風林をぬけて、そのうしろの葡萄畑のあるほうへ散歩をしに行った。
葡萄蔓の束 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
あおい海に沿った、遠くに緑の半島がかすみ、近くには赤い屋根のバンガロオが、処々ところどころに、点在する白楊はくよう並木路なみきみちを、曲りまわって行きました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
仏蘭西フランスの野は大体に霜がすくないから草が何処どこにも青んで居る。白楊はくやうやマロニエの冬木立こだちに交つて芽立めだちの用意に梢の赤ばんで居る木もあつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
しかも処々に散見する白楊ポプラアの立樹は、いかに深くこの幽鬱ゆううつな落葉樹が水郷の土と空気とに親しみを持っているかを語っている。
松江印象記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
町と村との境をかぎった川には、あし白楊やなぎがもう青々と芽を出していたが、家鴨あひるが五六羽ギャアギャア鳴いて、番傘とじゃがさとがその岸に並べて干されてあった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
石をならべた段々を岸にあがると、白楊ドロの樹のかたわらに背中を見せて若ものが立っていた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
白楊どろあしかえでうるしかばならなどの類が、私達の歩いて行く河岸にい茂っていた。両岸には、南牧みなみまき、北牧、相木あいぎなどの村々を数えることが出来た。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あふげばほのめくゆめの白楊ぽぴゆら
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
この藪地ジャングルは四方十里、それほどにも渡る広大なもので、沼あり河あり丘あり谷あり、それを蔽うて松、杉、かしわひのき、からまつ、くぬぎくり白楊しろやなぎなどの喬木類が、昼は日光、夜は月光をさえぎ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
絶えずくるめく白楊やまならし、遂に疲れて
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)