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白楊
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ポプラ
ふりがな文庫
“
白楊
(
ポプラ
)” の例文
それから二日ばかりたったあるやさしげな春の
夕
(
ゆうべ
)
、私は
白楊
(
ポプラ
)
の防風林をぬけて、そのうしろの葡萄畑のあるほうへ散歩をしに行った。
葡萄蔓の束
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
白楊
(
ポプラ
)
は、梢に、狼の頭のように突っ立った
鵲
(
かささぎ
)
の古巣をつけ、空にかかっている雲、
蜘蛛
(
くも
)
の巣よりも細い雲を、掃いているかのよう。
ぶどう畑のぶどう作り
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
朝倉先生は、渡り廊下を通らないで、
白楊
(
ポプラ
)
の並木を仰ぎながら、ぶらりぶらり外をあるいていた。次郎が追いつくと、ちょっと時計を見て
次郎物語:02 第二部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
(間)ここへ来た時は、まだ
白楊
(
ポプラ
)
の葉が、こんなに黄色くなつてませんでした。兎に角、もう、病人とは見えないでせう。
落葉日記(三場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
『そんな風な毛房を、春、
白楊
(
ポプラ
)
や柳の木の頂にバラ/\になつて落ちてゐるのを見た事があるやうに思ひますわ。』
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
▼ もっと見る
塀などはなく、大抵は牧場にみらるるような
柵
(
さく
)
をたてているか、
乃至
(
ないし
)
は
白楊
(
ポプラ
)
の並木を植えているだけだ。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
白楊
(
ポプラ
)
と
椋鳥
(
むくどり
)
の
鳥舎竿
(
とやさお
)
の長い影が道幅一ぱいに伸び、教会の大きな影は黒々と脅かすように、ヂューヂャの家の門を蔽い、家の半ばにまでかぶさっていた。人影はなく、しんとしていた。
女房ども
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
山の緑が、そうして
白楊
(
ポプラ
)
のそよぎが
燦々
(
さんさん
)
と光り、街の屋根が見え、装飾された万国旗の赤、黄、紫が見え、青い海が見え、
檣
(
マスト
)
が見え、私たちの高麗丸が見え、ああそうして、白い
鴎
(
かもめ
)
の飛翔が見えた。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
並木路は、まだ芽ぶかぬ
白楊
(
ポプラ
)
。
雪
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
床板をふむ靴音があらあらしくひびいて、少佐の姿が消えると、次郎は、すぐ、もとの
白楊
(
ポプラ
)
の根元に向かって歩き出した。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
白楊
(
ポプラ
)
の防風林をひかえた丘の蔭には牛乳を搾ったり
牛酪
(
バタ
)
や
乾酪
(
チーズ
)
をこしらえる「
仕事場
(
アトリエ
)
」と呼んでいる三棟ばかりの木造の建物。雲の塊のような緬羊が遊んでいる広い牧場。
葡萄蔓の束
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
四、教会堂の
白楊
(
ポプラ
)
並木。
函館八景
(新字旧仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
あくる日、次郎が学校に行くと、新賀がまちかねていたように彼を校庭の一隅の
白楊
(
ポプラ
)
のかげにさそい出して、言った。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
次郎は掲示を見に行く気にもなれず、校庭の
白楊
(
ポプラ
)
のかげにただひとり寝ころんで、じっと空をながめた。空には雲ひとひらもなく、白い光がみなぎっていた。風もなかった。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
楊
漢検準1級
部首:⽊
13画
“白楊”で始まる語句
白楊樹
白楊子