“吐血”の読み方と例文
読み方割合
とけつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただわたしの体を捨てる、吐血とけつの病に衰え果てた、骨と皮ばかりの体を捨てる、——それだけの覚悟をしさえすれば、わたしの本望は遂げられるのです。
報恩記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あの色後家の亭主——小倉嘉門が、吐血とけつで死んだのは隣りの谷口金五郎に招ばれて、散々呑まされた晩ぢやなくて、それから三日も經つてからのことですよ。
その前から江戸に出て来て下谷したやに居た緒方先生が、急病で大層吐血とけつしたと云う急使きゅうつかいに、私は実にきもつぶした。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)