“鮾”の読み方と例文
読み方割合
あざ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
路の曲りの樹木の左右に放れた処から見ると、黎明の光を受けてあざれたようになった空の下に、立山の主峰が尖んがった輪廓を見せていた。
立山の亡者宿 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
やあ、朱塗の木棍ねっこは、白い膚をさいなみつつ、烏賊のあざれがにおいを放って、また打つとともにムッと鼻をついた。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
むかッとして胸をおさえて、沓脱くつぬぎつきもどすように、庭下駄を探った時は、さっき別亭はなれへ導かれた縁の口に、かれ一人、あざれた烏賊の燃ゆるのをに見つつ、頸筋、両脇に
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)