あの人
芹をつむ芹の沼べり 今日もまためだかが浮いた 肩あげの肩が細いと あの人はやさしく言つた 名も知らぬ小鳥が鳴いた 讃岐の山雲が通つた あの人は麦笛ふいた 泪ぐみ昼月みて聴いた 肩あげの肩も抱かずに あの人は黙つて去つた 芹かごの芹のかほりが …
作品に特徴的な語句
昼月つき