引拔ひきぬ)” の例文
新字:引抜
かみ引拔ひきぬかれますやうに……骨身ほねみこたへるやうなんです……むしにはまないとぞんじながら……眞個ほんと因果いんぐわなんですわねえ。
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
聟から岡つ引に引拔ひきぬいたガラツ八は、品吉を縁側に引据ゑて威猛高ゐたけだかになります。
ピータ れもおまへ隨意的えいやうにはやせぬがや。しも其樣そないなことがあれば、この利劍わざもの引拔ひきぬかいでかいの。こりゃかんければならん場合ばあひぢゃとさへおもうたら、わしゃひとくるこっちゃない。
そつくび引拔ひきぬき、其國そのくに珍寳たかららむかぎ引攫ひきさらうてかへるべし
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
さがさう、たづねようとおもまへに、土塀どべいしやがんで砂利所じやりどころか、石垣いしがきでも引拔ひきぬいて、四邊あたり八方はつぱう投附なげつけるかもわからなかつたんです。……
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)