“財貨”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ざいくわ20.0%
かね20.0%
ざいか20.0%
たから20.0%
タカラ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
財貨ざいくわによつて物質的ぶつしつてき滿足まんぞく自分じぶんあたゝかなふところかんじたときすべてはれをうしなふまいとする恐怖きようふからえずそのこゝろさわがせつゝあるやうに
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
青楼ちややへ遊びにゆく客といふものは、大抵見え坊で、内証ないしようはぴいぴいでも、懐中ふところには山をひ、やしきを購ひ、馬を購ひ、郵便切手を購ひ、おつりで若いをんな微笑わらひを購ふ位の財貨かね
女性じよせい無邪氣むじやきなる輕薄けいはくわらひ、さら一旦いつたんあたへたる財貨ざいか少娘こむすめ筐中きようちうよりうばひて酒亭一塲しゆていいちじやう醉夢すいむするのじようかしめついふたゝ免職めんしよくになりしこと
罪と罰(内田不知庵訳) (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
此故にこゝにとゞまれ、罰をうくるはうべなればなり、かくして汝にカルロを侮らしめし不義の財貨たからをかたくまもれ 九七—九九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すると、さうした農村の大家の、富みの標となる財貨タカラを、挿話にして、逆に、其家の富みの原因を物語る話に纏つてゐた。廉々カド/\は旧い伝説の型に嵌つた説明で、現実を空想化してゐる。
河童の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)