“青楼”のいろいろな読み方と例文
旧字:青樓
読み方割合
せいろう59.3%
おちゃや14.8%
うち7.4%
ちゃや7.4%
ちやや3.7%
いえ3.7%
かしざしき3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
友人にも同じくそのよしをいって無理やりに、その晩はうちへ帰って来たというが、青楼せいろうなどでは、往々にして、こういうはなしを聞くようである。
一つ枕 (新字新仮名) / 柳川春葉(著)
だが、今度かかって来たのは、港町の青楼おちゃやからであった。やさしい女の声なので、奈都子は、落着いて聞くことができた。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
呼ばれた青楼うちの帳場まで運んでおいて、息を切って引返す、両手に下方を持って駈着かけつける。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人が帰ると、着物から三味線、下駄のあと始末、夜が明けると帳面をさげて、青楼ちゃやを廻らせられるので、寝る間といってもおちおちない。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
青楼ちややの煙草盆には、たつた一口か二口かつたばかしの巻煙草が、無造作に灰のなかに突きさゝれてゐるのが多い。
一流とゆるされる青楼いえは、その二軒に限っていた。光悦、紹由、武蔵の三人が客となって坐ったのは扇屋のほうなのである。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)