“せいろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蒸籠39.3%
青楼26.2%
井楼14.8%
晴朗4.9%
清涼1.6%
牲牢1.6%
製蝋1.6%
西廊1.6%
西楼1.6%
西樓1.6%
霽朗1.6%
青樓1.6%
青蝋1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平次はなほも家の中を搜しましたが、やがて、奧の一と間の床下に、嚴重な蒸籠せいろうを組んで、其處に千兩箱が三つあることを發見しました。
内は前栽せんざいから玄関もほかの青楼せいろうとはまるで違う上品なやかたづくりだ。長い廊から廊の花幔幕はなまんまくと、所々の鴛鴦燈えんおうとうだけがなまめかしいぐらいなもの。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
板倉重昌に代つた松平伊豆守は石火矢台といふものを築かせて大砲をすゑ、井楼せいろうをつくつて、こゝから敵状を偵察して大砲を打たせたが、駄目だつた。
島原の乱雑記 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
いづれか此両策の一をりしなるべし、而るに後に聞く処にれば、沼田近傍はあめつねおうかりしに、利根山中日々晴朗せいろうの天気なりしは不可思議ふかしぎと云ふの外なし
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
清涼せいろうさといでゝ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
そこで張は車をかまえて華山廟へ往き、牲牢せいろうを供え、千金を献上すると言って祈願し、それから蓮花峰の下へ往った。小さな庵があって、一人の道士が机によって坐っていたが、張を見ると
賭博の負債 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
南支のはじの実を移入して、製蝋せいろうの法を開き、内地の夜の燈火をより明るくしたのも彼であり、海外の冶金術やきんじゅつを入れて改良を加え、いわゆる南蛮鉄の製錬せいれんもたらしたのも彼だといわれている。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
娘子じょうし久しく待つ、何ぞ一向いっこう薄情かくごとくなる」と、云って遂に喬生ととも西廊せいろうへ入って暗室の中へ往くと、の女が坐っていて喬生をせめ、その手を握って柩の前へ往くと
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
息子の小次郎直家は、沢潟おもだかを濃く摺りこんだ直垂に、ふしなわ目の鎧を着こみ、西楼せいろうという白葦毛に乗った。旗差しの侍は、黄塵きじんの直垂、小桜を黄に染めた鎧、黄河原毛きかわらげの馬に乗った。
或る記録によりますと「源頼朝のとき宇治川先陣に有名な磨墨は三戸の産。生※は七戸上野村より出で、熊谷直美の子小次郎の乗馬西樓せいろうは三戸に産す。」
夜は山精木魅さんせいもくびの出でて遊ぶを想はしむる、陰森凄幽いんしんせいゆうの気をこらすに反してこの霽朗せいろうなる昼間の山容水態は、明媚めいびいかでかん、天色大気もほとん塵境以外じんきよういがいの感無くんばあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
蒼白くき通つた細面で、少し病的な感じではあるにしても、ローランサンの描く——いや/\後の世の浮世繪師うきよゑし喜多川歌麿うたまろが、古今の傑作『青樓せいろう十二時』に寫した、肉の倦怠けんたいと、歡樂の哀愁を
青蝋せいろうのようなさらし首、ねッとりと黒髪を垂れ、無念そうに目を落ちくぼませたその顔は、ああ紛れもありません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)