“うらゝか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
50.0%
晴朗16.7%
融々16.7%
麗朗16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
東山遊覧客も日一日と殖えて来て、前の坂を上下する人の下駄の音や車の響も、終日長閑のどかうらゝかに聞えた。向ひの瓢箪屋で絶間なく客を呼ぶ声も、恰も鳥の高音を張るやうに景気づいて居た。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
此時このとき今迄いまゝで晴朗うらゝかであつた大空おほぞらは、る/\うち西にしかたからくもつてて、熱帶地方ねつたいちほう有名いうめい驟雨にわかあめが、車軸しやぢくながすやうにつてた。
かくて、吾等われら大暴風雨だいぼうふううのちに、晴朗うらゝか天氣てんきるやうに、非常ひじやうよろこびをもつ大佐たいさいへいた。それから、吾等われら命拾いのちひろひのおいわひやら、明日あす凖備じゆんびやらで大騷おほさわぎ。
おそろしき一夜いちやつひけた。ひがしそらしらんでて、融々うらゝかなる朝日あさひひかり水平線すいへいせん彼方かなたから、我等われらうへてらしてるのは昨日きのふかはらぬが、かはてたのは二人ふたり境遇みのうへである。
にしとしあきのはじめ、汽船きせん加能丸かのうまる百餘ひやくよ乘客じようかく搭載たふさいして、加州かしう金石かないはむかひて、越前ゑちぜん敦賀港つるがかうはつするや、一天いつてん麗朗うらゝか微風びふう船首せんしゆでて、海路かいろ平穩へいをんきはめたるにもかゝはらず
旅僧 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)