財産もの)” の例文
『町なら町でいいじゃないか。花嫁についた財産ものがないじゃなし、それで立派に門戸が張れようじゃないか……』
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
それではお前此娘これの一生も可愛さうだし、また一人ツぽちになつた、私は誰が養ひますえ、お前は今でもたくさん家に、財産ものがあるとお思ひか知らないが、さうさう居喰も出来ないよ。
誰が罪 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
『花嫁にはきっと相当な財産ものがつくだろうな』とスタールツェフは、ぼんやり耳を傾けながら考えていた。
イオーヌィチ (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)