千八百四十何年と云ふ頃であつた。ペエテルブルクに世間の人を皆びつくりさせるやうな出来事があつた。美男子の侯爵で、甲騎兵聯隊からお上の護衛に出てゐる大隊の隊長である。この士官は今に侍従武官に任命せられるだらうと皆が評判してゐたのである。侍従武 …
著者 | レオ・トルストイ |
翻訳者 | 森林太郎 |
翻訳者 | 森鴎外 |
ジャンル | 文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語 |
原題 | VATER SERGIUS |
初出 | 「文藝倶楽部 一九ノ一二」1913(大正2)年9月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約1時間47分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約2時間58分(300文字/分) |