“迂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
う61.9%
うと14.3%
うね4.8%
うつ2.4%
くど2.4%
くね2.4%
まが2.4%
まは2.4%
め2.4%
めぐ2.4%
ウネ2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その人迂(う)ならず、善く財を理し、事を計るに由りて、かかる疎放の殿を戴(いただ)ける田鶴見家も、幸(さいはひ)に些(さ)の破綻(はたん)を生ずる無きを得てけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
書物(しょもつ)の学問だけでは実際に迂(うと)くなると思うから、僕が要(い)るような顔をして実は子供に運転と使用とを馴(な)らさせるために買った云々(うんぬん)
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その両方に迫って来ている森の間を、まばゆい春の日光に照らされた川は、極(ご)くゆるく迂(うね)って流れているのである。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
此奴(こいつ)は迂(うつ)かり京都(きやうと)まで往(い)つて、萬一(ひよつと)宿(やど)がないと困ると思ひまして、京都(きやうと)の三条(でう)白河橋(しらかはばし)に懇意(こんい)な者(もの)がございますから、其人(そのひと)の処(ところ)へ郵便を出して、私(わたし)が参(まゐ)るから何(ど)うか泊(と)めて下(くだ)さいと申(まう)して遣(や)りますると
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
忝(かたじけ)ない。然し、私は天引三割の三月縛(みつきしばり)と云ふ躍利(をどり)を貸して、暴(あら)い稼(かせぎ)を為てゐるのだから、何も人に恩などを被せて、それを種に銭儲(かねまうけ)を為るやうな、廻り迂(くど)い事を為る必要は、まあ無いのだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
故郷の村落を縫うてゆるやかに流れる椹野川(ふしのがは)の川畔の草土手に添つて曲り迂(くね)つた白つぽい往還に現れた、H縣の方から山を越えて遣つて來る菅笠を冠つた金魚賣りの
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
迂(まが)りながら急いで谷に灌(そそ)ぐ、無数の小川(こがわ)も
オヽおもしろし覺悟(かくご)とは何(なん)の覺悟(かくご)許嫁(いひなづけ)の約束(やくそく)解(と)いて欲(ほ)しゝとのお望(のぞ)みかそれは此方(このはう)よりも願(ねが)ふ事(こと)なり何(なん)の迂(まは)りくどい申上(まをしあ)ぐることの候(さふらふ)の一通(ひととほ)りも二通(ふたとほ)りも入(い)ることならず後(のち)とはいはず目(め)の前(まへ)にて切(き)れて遣(や)るべし切(き)れて遣(や)らん他人(たにん)になるは造作(ぞうさ)もなしと嘲笑(あざわら)ふ胸(むね)の内(うち)に沸(わ)くは何物(なにもの)
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
やがて眼界頓(にわか)に開けた所へ出れば、重畳(ちょうじょう)せる群山波浪のごとく起伏して、下瞰(かかん)すれば鬼怒(きぬ)の清流真っ白く、新しき褌(ふんどし)のごとく山裾(やますそ)を迂(め)ぐっている。
迂(めぐ)り曲った道が有るに違いない、最う何でも時計の鐘の鳴る刻限だから長く待つにも及ぶまいと、先ず自分の時計を検めると丁度午後の一時より五分前だ。
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
木の葉のさやぎも、草原の輝きも、水の湍(タギ)ちも、家と家とのたゝずまひも、道の迂(ウネ)りも、畠や田の交錯して居るさまも、一つ/\心にしみ/″\ととりこまれて行く。
山の音を聴きながら (新字旧仮名) / 折口信夫(著)