“迂曲”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うきょく65.4%
うね19.2%
うきよく3.8%
うねっ3.8%
まわっ3.8%
まわりくど3.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は四谷見附よつやみつけを出てから迂曲うきょくした外濠のつつみの、丁度その曲角まがりかどになっている本村町ほんむらちょうの坂上に立って、次第に地勢の低くなり行くにつれ
しかし間もなくこの陰鬱いんうつ往来おうらい迂曲うねりながらに少しく爪先上つまさきあがりになって行くかと思うと、片側に赤く塗った妙見寺みょうけんじの塀と
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
巖頭に小さき塔ありて、美しき入江の景色の、遠く大小二島の邊まで見ゆる處より、蘆薈ろくわい、「ミユルツス」の間を通ずる迂曲うきよくせる小みちあり。
只今は道路の幅が広くなりずーッと見通せますが、以前は見通しの附かんように通路とおりみち迂曲うねって居りましたもので、スワと云うと木戸を打ち路次を締める
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
僕はそれからなぜだか分らないからしきりに宇宙を見たのサ、道は曲ッてついている、真直にすれば近いものをわざ迂曲まわって人のあるく所が妙じゃないか。
ねじくり博士 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
此世界では斯る男性的な、率直な方法が、何の障碍こだわりも無く行われるので詐欺、放火、毒殺などの女性的な、迂曲まわりくどい方法は流行はやらぬ、此世界では良心や温情は罪悪である、正義や涙は篦棒べらぼうである。
監獄部屋 (新字新仮名) / 羽志主水(著)