“湍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たぎ50.0%
16.7%
たん8.3%
はや8.3%
はやせ8.3%
タギ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこは一旦たぎった水が今までの勢いを失いながら、両岸の石と砂との間に青々とよどんでいる所であった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
爾時そのとき牝馬狂い出し、巌高く速く谷深きを物ともせず飛び越え跳び越え駈け廻る、この時ヒッポマネス馬身より流れ出づという。
そして船が巖の間をすれすれに急たんを下る時にも、叫び声一つあげず、じっと船頭の巧みなかいのつかい方に見入り、かつて何かで読んだことのある話を思い出していた。
次郎物語:03 第三部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
泰助は、幕の蔭よりこれを見て、躍りいでんと思えども、敵は多し身はひとつ、はやるは血気の不得策、今いうごとき情実なれば、よしや殴打おうだをなすとても、死に致すうれいはあらじ。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
みづうみ殿堂でんだうこゝろざす、曲折きよくせつかぞふるにいとまなき、このなが廊下らうかは、五ちやうみぎれ、十ちやうひだりまがり、二つにわかれ、三つにけて、次第々々しだい/\奥深おくふかく、はやきはとなり、しづかなるはふちとなり、はしるははやせとなり
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
木の葉のさやぎも、草原の輝きも、水のタギちも、家と家とのたゝずまひも、道のウネりも、畠や田の交錯して居るさまも、一つ/\心にしみ/″\ととりこまれて行く。
山の音を聴きながら (新字旧仮名) / 折口信夫(著)