“まが”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マガ
語句割合
34.0%
28.5%
17.7%
3.8%
3.1%
2.1%
1.4%
間借1.4%
0.7%
0.7%
屈曲0.7%
彎曲0.7%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
湾曲0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
退0.3%
0.3%
間違0.3%
麻賀0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とほりかゝるホーカイぶしの男女が二人、「まア御覧ごらんよ。お月様。」とつてしばら立止たちどまつたのち山谷堀さんやぼり岸辺きしべまがるがいな当付あてつけがましく
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
正宗相伝の銀河にまが大湾おおのだれに、火焔鋩子ぼうしの返りが切先きっさき長く垂れて水気みずけしたたるよう……中心なかごに「建武五年。於肥州平戸ひしゅうひらとにおいて作之これをつくる盛広もりひろ
冥土行進曲 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
此夜、御所の溝端に人跡絶えしころ、中宮の御殿の前に月を負ひて歩むは、まがふ方なく先の夜に老女を捉へて横笛が名を尋ねし武士なり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
トラックを急がせて、会社近くのまがり角へ来たとき、不意に横合から、五六人の男が、運転手台へ飛びかかった。
(新字新仮名) / 徳永直(著)
まが方士はうしひげである藻草もぐさした、深淵の底に眠つてゐられる、忘却ばうきやくの花は、その眼のくぼつらぬいて咲いてゐる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
今度こそ正真まがいなしの無電小僧にやられたんだわ。これはほんとうでしょう。今度は無電小僧も新聞に投書しなかったから。
ニッケルの文鎮 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
いかなればかくまがれる世ぞ。身は良人おっとを恋い恋いて病よりも思いに死なんとし、良人はかくもおもいて居たもうを、いかなれば夫妻の縁は絶えけるぞ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「そんな野暮なことは云はないで、續いて僕等を置いて貰ひたいですが——知らない家の間借まがりをするのも何だか不安心ですから、ねえ。」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
まがの時なり、奧の浦
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
鍛人かぬち天津麻羅あまつまらぎて、伊斯許理度賣いしこりどめの命におほせて、鏡を作らしめ、玉のおやの命に科せて八尺のまが璁の五百津いほつ御統みすまるの珠を作らしめて天の兒屋こやねの命布刀玉ふとだまの命をびて
しかしかれをして露西亜ロシヤすまわしめたならば、かれかならず十二がつどころではない、三がつ陽気ようきっても、へやうちこもっていたがるでしょう。寒気かんきためからだなに屈曲まがってしまうでしょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
足もとの地面を見つめてかんがへてばかりゐる人間の腰ははやく彎曲まが
もののふの八十やそをとめまが寺井てらゐうへ堅香子かたかごはな 〔巻十九・四一四三〕 大伴家持
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
葉子はぽんと高飛車たかびしゃに出た。そしてにやりとしながらがっくりと顔を上向きにはねて、床の間の一蝶いっちょうのひどいまがものを見やっていた。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
外は星夜ほしづくよで風の無い静かな晩である。左へまがれば公園脇の電車道、銀之助は右に折れてお濠辺ほりばた通行ひとゞほりのない方を選んだ。ふと気が着いて自家じたくから二三丁先の或家あるいへ瓦斯燈がすとうで時計を見ると八時すぎである。
節操 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
海月くらげみたいに盛り上っては動くその耳を見ると、釘抜形にまがった藤吉の脚が、まず自ずと顫え出して、気がついた時、本八丁堀を日本橋指して藤吉は転ぶように急いでいた。
くびの逆毛を針のように立て、射られた一眼に矢を折り掛け、二振りの剣と見まがうような二本の牙を喰いそらして雷光の如く突いて来た。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ここに答へてのりたまはく、「あれまづ問はえたれば、吾まづ名告りせむ。まが事も一言、善事よごとも一言、言離ことさかの神、葛城かづらき一言主ひとことぬしの大神なり」
大きな貝が、まがつた孔のあるものは、皆んなそんな音がするよ。
それは、死体の左腕が内側に湾曲まがっていたからだよ。
聖アレキセイ寺院の惨劇 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「それは、そうですね。しかし、この程度のまがい物なら、一度手に取って見れば、スグこしらえられますよ。ほんの見たところだけの、ごく大ザッパな模造ですから」
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
右の方は女竹めだけが二三十本立っている下に、小さい石燈籠いしどうろうの据えてある小庭になっていて、左の方に茶室まがいの四畳半があるのである。
心中 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
まがりながら急いで谷にそそぐ、無数の小川こがわ
させるがよきゆゑ箇樣々々かやう/\結納ゆひなふつくり明日遞與わたし變改へんがいなき樣致してと云れて忠兵衞こゝろ主個あるじが前を退まがると其まゝ長三郎が部屋へき先方がこと兩親りやうしんがこと萬事上首尾じやうしゆびなるよしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
義尚将軍のまがりの里の陣は、応仁の一乱によって促進された大勢に、さらに動かすべからざる決定を与えたものだ。
その拍子にふと見れば、こはそも如何いかに男は間違まがかたなく若旦那柳絮りゅうじょ、女はわが家に隠匿かくまったおそのではないか。しまった事をした。情ない事をした。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
先づ萬づの吉善よきなほと云に對ひて萬の凶惡を麻賀まがと云ふ。故に御祓の段に禍(まが)と書けり。扨其は體言なるを用言にして麻賀流まがると云ふ。物の形の曲るも其中の一也。
詛言に就て (旧字旧仮名) / 南方熊楠(著)