“まがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
53.8%
磨崖15.4%
模倣7.7%
模擬7.7%
7.7%
7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大きなまがい鼈甲縁べっこうぶちの眼鏡をかけているが、三人とも無言のまま大急ぎでツンボ・コートを通抜けて、広い面積に投散らしてある鉄材の切屑をグルリとまわって
オンチ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
釈迦像にしても薬師像にしても、形式から云えば北魏ほくぎ磨崖まがいの像に起源していることは今日の定説と云っていい。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
「ところが高等学校には一高から八高またこの頃できた模倣まがいのを通じて一級俸は一人もいない。俸級表にはあるけれど事実は絶無だよ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「僕は東京で生れて東京で育ったんだから、東京以外の生活は生活の模倣まがいのような気がして些っとも身に沁みないね」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
模擬まがいでしょう」
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何気なく取上げて、日にさらされた表紙の塵埃ほこりを払って見る。まがいも無い彼自身の著書だ。何年か前に出版したもので、今は版元でも品切に成っている。貸失かしなくして彼の手許てもとにも残っていない。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その奥の、搏風はふだけゴチックまがいに造った、ペンキ塗のがらくた普請が会堂で、仏蘭西語を習いにく、少数の青年の外には、いつまで立っても、この中へ這入って来る人はない。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)