“まご”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マゴ
語句割合
25.4%
馬子22.8%
馬士17.0%
16.5%
間誤6.7%
2.7%
迷児1.3%
1.3%
魔誤1.3%
馬夫0.9%
狼狽0.9%
嫡孫0.4%
孫娘0.4%
室越0.4%
0.4%
迷子0.4%
0.4%
馬丁0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、あとはのこしておくと、あのあわれなからすの子供こどもらや、まごたちが、やまからやってきて、まってべたのでありました。
一本のかきの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
馬子まごにも衣裳いしょうというが、ことに女は、その装い一つで、何が何やらわけのわからぬくらいに変る。元来、化け物なのかも知れない。
グッド・バイ (新字新仮名) / 太宰治(著)
後を顧みれば馬士まごのイブラヒム君土耳其帽を横ちよにかぶり、真黒く焼けし顔を日に曝し、荷物の上に両足投げ出して、ほくほく歩ます。
白の洋装で髪をお垂下さげにし、丈の長い淡紅とき色のリボンをひらめかしながら力漕をつづけているのは、まごうかたなく彼の少女であッた。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
伸子たちが住んでいる建物の板囲いからいくらも来ていないのに、いきなり素子からそうきかれて、宮野は間誤まごついたらしかった。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ボウルドの前へ出ようとして中戻ちゅうもどりをしたり、愚図ぐず々々まごついてる間に、たくが鳴って、時間が済むと、先生はそのまんまでフイと行ってしまうんだッて。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは部屋へ帰れずに迷児まごついている今の自分に付着する間抜まぬけ加減かげんひとに見せるのがいやだったからでもあるが、実を云うと、この驚ろきによって
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それは、まごうかたないセレナ夫人の声であった。しかし、耳に入ると、レヴェズは喪心したように、長椅子へ倒れかかったが、彼はかろうじて踏み止まった。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
これを知らない外国人などがよく魔誤まごついているのを見かけたものだ。
踊る地平線:11 白い謝肉祭 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
投手は馬夫まごの子で松下というのである、かれは十六であるが十九ぐらいの身長があった。ちいさい時に火傷やけどをしたので頭に大きなあとがある、みなはそれをあだ名して五大洲だいしゅうしょうした。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
あわて気味に狼狽まごつきながら
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして、元就の嫡孫まごで、現在、毛利家の主君の位置にある輝元を、遺憾いかんなくたすけ合っていた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この妻女は当時仲御徒町に住まっていた洋画の先生で川上冬崖とうがい氏の孫娘まごでした
その二人の中の一方が庭に向いた側の御簾からひさし室越まごしに、薫の従者たちの庭をあちらこちら歩いて涼をとろうとするのをのぞこうとした。
源氏物語:48 椎が本 (新字新仮名) / 紫式部(著)
永禪和尚とお梅と間男をして居りみして、七兵衞がっては邪魔になるというて、とゝまの七兵衞を薪割で打殺ぶちころし、本堂のいんの下へかこしたところが、われえ事は出来でけぬものじゃなア、心棒が狂いまごうたから
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「何でこんな所を迷子まごついてるんだ」
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
証書はまさしき手続きを踏みたるもの、さらに取りいだしたる往復の書面を見るに、まごかたなき千々岩が筆跡なり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
其方儀傳吉先妻梅と奸通かんつうに及びしのみならず傳吉あづけ置候金子をかたとり加之そのうへ猿島河原に於て名も知れざる馬丁まご切害せつがいし自分と梅との衣類着替きせかへ置其罪を傳吉へおはせん事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)