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間誤
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まご
ふりがな文庫
“
間誤
(
まご
)” の例文
それから、この正月、どつかの店で、メリンスの端ぎれを六尺ばかり買つて来て、勿体らしく差出されたのには、少し
間誤
(
まご
)
ついたわ。
モノロオグ
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
伸子たちが住んでいる建物の板囲いからいくらも来ていないのに、いきなり素子からそうきかれて、宮野は
間誤
(
まご
)
ついたらしかった。
道標
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
支械の林はどっと
喊声
(
かんせい
)
を挙げた。元三はいよいよ
間誤
(
まご
)
ついて大きな目をぐりぐりさせ、自分の身をどう始末していいか天手古舞いをした。
土城廊
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
同時
(
どうじ
)
に、
今
(
いま
)
迄
(
まで
)
世間
(
せけん
)
に
向
(
むか
)
つて、
積極的
(
せききよくてき
)
に
好意
(
かうい
)
と
親切
(
しんせつ
)
を
要求
(
えうきう
)
する
勇氣
(
ゆうき
)
を
有
(
も
)
たなかつた
彼
(
かれ
)
は、
突然
(
とつぜん
)
此
(
この
)
主人
(
しゆじん
)
の
申
(
まを
)
し
出
(
いで
)
に
逢
(
あ
)
つて
少
(
すこ
)
し
間誤
(
まご
)
つく
位
(
くらゐ
)
驚
(
おど
)
ろいた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
ちっとも
間誤
(
まご
)
つきはしなかった。彼は電気のついていない奥の間へ、ずんずん歩いていった。台所では、千鶴子がガスに火をつけている音が聞こえた。
二人の盲人
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
▼ もっと見る
孤独で内気な、その中学生に読みをあてれば、どんなに彼が
間誤
(
まご
)
つき、
真※
(
まっか
)
になるかをちゃんと
呑込
(
のみこ
)
んでいたのだ。
冬日記
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
それに裁判長には権柄ずくで訊問されるし、少しでも
間誤
(
まご
)
つこうものなら厳しく追求せられる。反対の立場にある弁護人から皮肉な質問を浴びせられる事もある。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
「ああ、そうですな」少し
間誤
(
まご
)
つきながらそう答えた時の自分の声の後味がまだ
喉
(
のど
)
や耳のあたりに残っているような気がされて、その時の自分と今の自分とが変にそぐわなかった。
城のある町にて
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
さりとて問い詰められては
間誤
(
まご
)
つくようなこともあるだろうし
子をつれて
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
青い瞳の女も中々心得たものでたどたどしい日本語ながら、自分は漫遊に来ていて
間誤
(
まご
)
ついていると云ってやんわり笑った。
天馬
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
そこへ出て来た老婦人は、小萩の母で、うつかりすると、こつちも
間誤
(
まご
)
つくくらいに、
老
(
ふ
)
けこんでいた。
光は影を
(新字新仮名)
/
岸田国士
(著)
吉峰さんのおばさんに「いつお帰りです。あしたお帰りですか」と
訊
(
き
)
かれて、信子が
間誤
(
まご
)
ついて「ええ、あしたお帰りです」と言ったという話だった。母や彼が笑うと、信子は少し顔を
赧
(
あか
)
くした。
城のある町にて
(新字新仮名)
/
梶井基次郎
(著)
さりとて問ひ詰められては
間誤
(
まご
)
つくやうなこともあるだらうし
子をつれて
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
人間は惰力で活きてゐるものだとは思つてゐたのだが、反抗反抗で活きてゐる人間が、ぱつたり手応へのない処へぶつかると、かうまで
間誤
(
まご
)
つくものとは知らなかつた。
屋上庭園
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
とはいえ、下りたとたんに少々
間誤
(
まご
)
ついてしまった。
親方コブセ
(新字新仮名)
/
金史良
(著)
突然、かう出られて、奥村圭吉は、息がつまるほど
間誤
(
まご
)
ついた。
花問答
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
誤
常用漢字
小6
部首:⾔
14画
“間誤”で始まる語句
間誤間誤
間誤付
間誤々々