X市在住土工達の親方コブセの噂はかねがね耳にはさんでいたが、私がじかに彼と会ったのは、金鵄がまだ九銭から十銭になる直前だから、ついこの間のことである。それは同市の会社に勤めているO君から、「来る日曜はこの港市八千余の虫やイスラム教徒達の運動 …
著者 | 金史良 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「新潮 通卷四百四十四號(一月號)」新潮社、1942(昭和17)年1942(昭和17)年1月1日 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約17分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約27分(300文字/分) |