“怪訝”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けげん76.6%
いぶか9.9%
おか3.3%
かいが3.0%
くわいが2.1%
けゞん1.2%
いぶかし1.2%
おかし0.9%
あやしみ0.6%
いぶ0.6%
あや0.3%
いぶかり0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「無い?」わざと怪訝(けげん)な顏をして、「望みの竹生島も見せてやつたし、京都、大阪、須磨や奈良へも連れてツてやつたぢやないか?」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
とつぜん、馬上の者が、土にぽんと音をさせて降り立ったので、それには主従も、何事かと、怪訝(いぶか)りを持たないわけにゆかなかった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
怪訝(おか)しいと思って、なおも接近しながらよくよく見ると、その袋の山みたようなものは皆、手足の生えた人間の死骸であった。
戦場 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
知識と経験とが相敵視し、妄想(もうそう)と実想とが相争闘する少年の頃に、浮世を怪訝(かいが)し厭嫌(えんけん)するの情起り易(やす)きは至当の者なりと言うべし。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
智識と経験とが相敵視し、妄想と実想とが相争戦する少年の頃に、浮世を怪訝(くわいが)し、厭嫌(えんけん)するの情起り易きは至当の理なりと言ふ可し。
厭世詩家と女性 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
『お出(い)で、そんなら!』と女王樣(ぢよわうさま)が聲高(こわだか)に申(まを)されました。愛(あい)ちやんは其行列(そのぎやうれつ)に加(くは)はつたものゝ、これから何(ど)うする事(こと)かと大層(たいさう)怪訝(けゞん)がつて居(ゐ)ました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
そして、何の縁故で覚明がここにいるのか、御方の怪訝(いぶかし)い行状、あれやこれや、考えれば考えるほど不思議な疑念に包まれてしまった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
授業に掛(かか)って、読出した処が、怪訝(おかし)い。消火器の説明がしてある、火事に対する種々(いろいろ)の設備のな。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
我はいたくおどろきて身をめぐらし、善きヴィルジリオにむかへるに、我に劣らざる怪訝(あやしみ)を顏にあらはせる外答へなかりき 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
と怪訝(いぶ)かしそうに問い直してくる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ウムウム。しかし彼奴(きゃつ)はコンナ無茶な事を決してせぬ奴じゃったが……それに物を一つも盗っておらんところが怪訝(あや)しいでナ」
S岬西洋婦人絞殺事件 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その動かざる事山のごとく、その形もまた巨山(おおやま)のごとき黒き物なり、大氷山か? 大氷山か? あらず、大氷山ならば白きはずなり、余は怪訝(いぶかり)にたえず、眼を皿のようにして見詰めしが
南極の怪事 (新字新仮名) / 押川春浪(著)