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怪訝
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くわいが
ふりがな文庫
“
怪訝
(
くわいが
)” の例文
智識と経験とが相敵視し、妄想と実想とが相争戦する少年の頃に、浮世を
怪訝
(
くわいが
)
し、
厭嫌
(
えんけん
)
するの情起り易きは至当の理なりと言ふ可し。
厭世詩家と女性
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
自分の
困憊
(
こんぱい
)
の状察すべしである。
恰
(
あたか
)
も此時、
洋燈
(
ランプ
)
片手に花郷が戸を明けた。彼は極めて
怪訝
(
くわいが
)
に堪へぬといつた様な顔をして、盛岡弁で
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
突ツ立てる
儘
(
まゝ
)
鋭き眼に見廻はし居たり、
漆黒
(
しつこく
)
なる五分刈の頭髪燈火に映じて針かとも見ゆ、彼は一座
怪訝
(
くわいが
)
の
面
(
おもて
)
をギロリとばかり
睨
(
にら
)
み返へせり
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
その時の
怪訝
(
くわいが
)
と同情とを一つにしたやうな心もちは、
未
(
いまだ
)
に忘れようとしても、忘れる事が出来ない。
手巾
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
お上さんは
怪訝
(
くわいが
)
の目を
睜
(
みは
)
つて聞いてゐた。そしてわたくしの語を解せざること
良
(
やゝ
)
久しかつた。無理は無い。
此
(
かく
)
の如き
熱閙場裏
(
ねつたうぢやうり
)
に此の如き
間言語
(
かんげんぎよ
)
を
弄
(
ろう
)
してゐるのだから。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
全体の正面は開けた窓の
硝子
(
ガラス
)
に日光がさして光つてゐる。この二つの密閉した窓丈が暗い。なぜだらうか。己が
怪訝
(
くわいが
)
の念を禁じ得ずして立つてゐると、己の肩の上に誰やらの手が置かれた。
復讐
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
吾人は其の成功と不成功を
論
(
あげつ
)
らはず、唯だ世人が如何に冷淡に此の題目を看過するかを
怪訝
(
くわいが
)
しつゝあるものなり。
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
怪
常用漢字
中学
部首:⼼
8画
訝
漢検1級
部首:⾔
12画
“怪訝”で始まる語句
怪訝顔
怪訝相