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迷
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まご
ふりがな文庫
“
迷
(
まご
)” の例文
その見附からない間隙を漸やく見附けて、
此処
(
ここ
)
ぞと思えば、さて肝心のいうことが見附からず
迷
(
まご
)
つくうちにはや人に取られてしまう。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
ボウルドの前へ出ようとして
中戻
(
ちゅうもどり
)
をしたり、
愚図
(
ぐず
)
々々
迷
(
まご
)
ついてる間に、
柝
(
たく
)
が鳴って、時間が済むと、先生はそのまんまでフイと行ってしまうんだッて。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
第一には
大道砥
(
だいどうと
)
のごとしと、成語にもなってるくらいで、平たい真直な道は
蟠
(
わだか
)
まりのない
爽
(
さわやか
)
なものである。もっと分り安く云うと、眼を
迷
(
まご
)
つかせない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
藪から棒に、つかぬことを聞かれて、私もちょっと返事に
迷
(
まご
)
ついた。
世間師
(新字新仮名)
/
小栗風葉
(著)
すると窓の外から橋本の声で、おいおいちょっと出て見ろと呼んでいる。
彼
(
か
)
れまだそこいらを
迷
(
まご
)
ついてるなと思うと、少し面白くなったから、
請求通
(
せいきゅうどおり
)
原の中へ
草履
(
ぞうり
)
のまま出た。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
とうとう余は調査課へ来るような訳になったものの、その
実
(
じつ
)
世間の知るごとき人間なんだから、こう
真面目
(
まじめ
)
に、どう云う方面の研究をやる気かと尋ねられるとはなはだ
迷
(
まご
)
ついてしまう。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
他
(
ひと
)
を置き去りにして、何とかして何とか、てててててと云う
唄
(
うた
)
をうたって、大いに
焦
(
じら
)
して置いて、他が
大迷
(
おおまご
)
つきに、
迷
(
まご
)
ついて、穴の
角
(
かど
)
へ頭をぶっつけて割って見ようとまで思ったあげく
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こう決心をして、東西南北の判然しない所を好い加減に
迷
(
まご
)
ついていた。非常に気が
急
(
せ
)
いて息が切れたが、めちゃめちゃに歩いたために足の冷たいのだけは
癒
(
なお
)
った。しかしなかなか出られない。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
見当
(
けんとう
)
の立たない津田はいよいよ
迷
(
まご
)
ついた。夫人は云った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
迷
常用漢字
小5
部首:⾡
9画
“迷”を含む語句
迷路
迷宮
迷子
迷惑
迷児
世迷言
迷妄
戸迷
気迷
迷迭香
迷羊
昏迷
頑迷
迷子札
世迷
迷兒
迷夢
迷付
血迷
迷彩
...