“迷子札”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まいごふだ70.0%
まひごふだ30.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
或る日、私の父が、私のために小さな竜を彫った真鍮しんちゅう迷子札まいごふだを手ずからこしらえてくれた。それが私にはいかにもうれしかったのだろう。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
ともかく担ぎおろして身のまわりをあらためたが、彼女は腰巾着を着けていなかった。迷子札まいごふだも下げていなかった。
半七捕物帳:10 広重と河獺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「巾着があの男の荷物の中にあつたからよ。何が入つて居たか知らないが、お守りと迷子札まひごふだだけ殘して、中を拔いた巾着を、自分の荷物の中へ隱す馬鹿もないだらう」
わたし眞鍮しんちう迷子札まひごふだちひさなすゞりふたにはめんで、大切たいせつにしたのを、さいはひにひろつて、これをたもとにした。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)