“遺憾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いかん82.3%
ゐかん15.9%
のこり0.6%
のこりおし0.6%
ベリイソーリイ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勅使をさえかしこがりて匍匐はらばいおろがむ彼をして、一たび二重橋下に鳳輦ほうれんを拝するを得せしめざりしは返すがえすも遺憾いかんのことなり。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
彼等の言ひ分は重々もつともであると思ふが、また我輩わがはい善蔵君としても、震災以来のナンについてはやはり遺憾ゐかんに思つてゐるんだ。
椎の若葉 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
然し余等は無人境のホンの入口まで来たばかり、せめてキトウス山見ゆるあたりまで行かずに此まゝ帰って了うのは、甚遺憾のこり多かった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
貞之進ははなはだ遺憾のこりおしげに帰りかゝる時、すっきりとした三十三四の鉄漿かねつけた内儀ないぎが礼に出て、門口まで送って来たが、歌ちゃん明日は縁日ですよと婢が云うを、小歌はそれには答えずして
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
遺憾ベリイソーリイながら、余は気象上の通報をしたたむるの自由を有せずと、恐ろしく堅っ苦しい返事をくれた。
雷嫌いの話 (新字新仮名) / 橘外男(著)