“こら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:コラ
語句割合
34.3%
26.6%
13.4%
13.0%
8.3%
子等1.2%
児等0.8%
兒等0.5%
0.3%
0.3%
0.3%
0.1%
0.1%
児輩0.1%
兒曹0.1%
0.1%
忍耐0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大へん悔悟かいごしたような顔はしていましたが何だかどこかき出したいのをこらえていたようにも見えました。しょんぼりだんに登って来て
ビジテリアン大祭 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
刻一刻にこらへ性がなくなつて、なん度となく戸外おもてへ出ては木立の影が少しでも長くならないかと、そればかり眺め眺めしたものぢや。
内儀かみさんは什麽どんなにしてもすくつてりたいとおもしたら其處そこ障害しやうがいおこればかへつてそれをやぶらうと種々しゆじゆ工夫くふうこらしてるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
微笑ほほえんだ法水の眼には、儀右衛門の意外な変り方が映った。それは、懸命に唇を噛んで、なにかの激奮をこらえているかに見えた。
人魚謎お岩殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
「旦那の三郎兵衞が持つてゐた筈だが、それは表向きで、こらしめのための窮命きうめいだから、鍵はツイ廊下の柱にブラ下げてあるさうですよ」
子等こらけのよろしき朝妻あさづま片山かたやまぎしにかすみたなびく 〔巻十・一八一八〕 柿本人麿歌集
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
この日、避難民の田端たばた飛鳥山あすかやまむかふもの、陸続りくぞくとして絶えず。田端もまた延焼せんことをおそれ、妻は児等こらをバスケツトに収め、僕は漱石そうせき先生の書一軸を風呂敷ふろしきに包む。
兒等こらよ、今晝は眞盛まさかり、日こゝもとに照らしぬ。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
と息をこらして中へ這入る様子を見て居りますると、ガラ/″\と上総戸かずさどを開けると、土間口へお瀧が出迎い
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
博士は、野蛮人が腹にある毒を吐かねばならないので、ふんを飲むときの心持はこんなであらうと思つたのである。博士は又声を出して「えゝ、くそを」と云ひたいやうであるのを、ぢつとこらへた。
魔睡 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
死の天使をしきいの外に待たせて置いて、しずかに脂粉のよそおいこらすとでも云うような、美しさを性命にしているあの女が、どんなにか岡田の同情を動かしたであろう。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
一日中、こらみあっていた両軍が何のきっかけで、どっちからいどみかけて、接戦の口火が切られたか、分らなかった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
加茂の水明りに吹かれると、すこし業腹ごうはらなだめられたここちである。吉次はどての若草に坐りこんだ。膝を抱えて、三十六峰とこらめッこをするように黙然としていた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
持て私が取にしかし事によるこられぬ時は御まへの内へ直樣すぐさま取にやるから一寸請取をかいくださいと云ふにぞ道具屋は書付かきつけしたゝ判迄はんまでおして出しければ直八手に取揚とりあげよみけるに
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
且つ労働多きにりて消化機能も盛なるを以て、かかる喰料にてもかえって都下の人より健康を増加するのみならず、生出せいしゅつする処の児輩こらは却て健康と怜悧れいりたるが如し。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
その謙遜なりしこと、今の兒曹こらも及ばざるべし。考試畢りて後、彼は「カピトリウム」の壇に上りぬ。拿破里ナポリの王は手づから濃紫のはうを取りて、彼が背にせき。
踏掛ふみかけ漸々としてつひに天井へ昇り其跡をいたにて元の如く差塞さしふさぎ先是では氣遣きづかひ無しと大いに安堵あんどなし息をこらして隱れ居たり斯る惡人なれども未だ命數めいすうつきざる所にや僧のなさけに依て危き命を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もがいても駄目なら忍耐こらえても駄目だよ。どうせはそこへ落ち込むんだから。みんなの男がそうであったように。でも暁方あけがたの鐘が鳴ったら、あるいはそうでなくなるかもしれない。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
頼むよ、沢ちやんとこへも暫くこられねえ、頼むよ——。
疵だらけのお秋 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
フロラは、何故かあかい顔をして学生の顔を見返してゐたが、切なさをこらへるぎごちなさを振り切るやうにして
鸚鵡のゐる部屋 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)