“生出”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いき(い)11.1%
おいい11.1%
おいで11.1%
おひい11.1%
おひいづ11.1%
おひいで11.1%
おひで11.1%
せいしゅつ11.1%
はえい11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時うつりて生出いき(い)づ。をほそくひらき見るに、家と見しはもとありし荒野あらの一四二まい堂にて、黒き仏のみぞ立たせまします。
ウロコヲカズイテ生出おいいでた、たけしゃくの鬼が出ようかと、あせを流して聞いている内、月チト暗カリケル処ニテ、仁右衛門が出て行った。まず、よし。
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
陸中国閉伊郡附馬牛つきもうし村字生出おいでという山里に万治と磐司という二人の狩人があった。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
笑ふてお園を慰むるも、半ばは自ら慰むる、心と知らで、白露の、情ありける言の葉を。無分別なる置き所と、賤が垣根に生出おひいでし、その身をいとど怨みしなるべし。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
そも/\人間の肉はいと弱し、されば世にては、善く始められし事も、かし生出おひいづるより實を結ぶにいたるまでだに續かじ 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
堀割し跡にわずかに生出おひいで躑躅つゝぢ岩にしがみ付て花二つ三つ削落けづりおとせし如きいはほの上に小松四五本たてり其下に流るゝ水雪の解けておつるにや流早く石にさへられてまた元の雪と散るを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
ぐわつ午後ごご秋田県あきたけん鹿角郡かつのぐん生出おひで駕籠かごのぼつて……これから三瀧街道たきかいだう大湯温泉おほゆをんせんまで、自動車じどうしやで一かうとする、発荷峠はつかたふげ見返茶屋みかへりちややを、……なごりのうみから、むかつてみぎ
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
且つ労働多きにりて消化機能も盛なるを以て、かかる喰料にてもかえって都下の人より健康を増加するのみならず、生出せいしゅつする処の児輩こらは却て健康と怜悧れいりたるが如し。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
山の草、朽樹くちきなどにこそ、あるべき茸が、人のすまう屋敷に、所嫌わず生出はえいづるを忌み悩み、ここに、法力のげんなる山伏に、祈祷きとうを頼もうと、橋がかりに向って呼掛けた。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)