“はえい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
波映50.0%
生出25.0%
蠅入25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俊基は、そこから、隣舟となりぶねの若い男のすがたを、月の波映はえいの中に、まざと見ていた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山の草、朽樹くちきなどにこそ、あるべき茸が、人のすまう屋敷に、所嫌わず生出はえいづるを忌み悩み、ここに、法力のげんなる山伏に、祈祷きとうを頼もうと、橋がかりに向って呼掛けた。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やっと私は、祖母の部屋の真うらの、広いひさしはりに、いつも金網張かなあみばりの四角な「蠅入はえいらず」があることを思い出した。私はそっとそれをのぞいて見た。が、その中には何もなかった。