“おいで”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
御出56.2%
御在5.5%
御入来5.5%
御入來4.1%
御光来2.7%
光来2.7%
御来臨2.7%
御行1.4%
御来会1.4%
光栄1.4%
可来1.4%
御來臨1.4%
御出席1.4%
御出征1.4%
御在宿1.4%
御奉職1.4%
御来1.4%
御来宅1.4%
御来店1.4%
御来遊1.4%
御来駕1.4%
生出1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「岸本様——只今ただいまここに参り居り候。久しぶりにて御話承りたく候。御都合よろしく候わば、このくるまにて御出おいでを御待ち申上げ候」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
又桓武天皇様の御子仲野親王の御子にも茂世、輔世すけよ季世すゑよなど世のついた方〻が沢山に御在おいでであるところからして考へると、興世王は或は前掲二親王の中のいづれかの後であつたかとも思へるが
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
『好く御入来おいで下さいました。さあ、何卒どうかまあ是方こちらへ。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
わすれていだことばもなくよゝときしがおまへさまにそのやうな御覺悟おかくごさせますほどなら此苦勞このくらうはいたしませぬ御入來おいできは不審いぶかしけれど無情つれな御返事おへんじといふにもあらぬを
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
どうしようかと存じておりました処へ、まことに何とも思いがけない、不思議な御光来おいでで、殊にそれが慈善会にいらっしゃる途中などは、神仏の引合わせと申しても宜しいのです。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赤城様、得三様。「やあ、うぬは! と得三が、物狂わしく顧みれば、「光来おいで、光来。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
下碑げじょが是非御来臨おいでなされというに盗まれべき者なき破屋あばらやの気楽さ、其儘そのまま亀屋かめやへ行けば吉兵衛待兼顔まちかねがおに挨拶して奥の一間へ導き、さて珠運しゅうん様、あなたの逗留とうりゅうも既に長い事
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「何だねえ、確乎しっかりして御行おいでよ」と私は叱るように言いまして、菎蒻こんにゃくを提げさせて外へ送出す時に、「まあ、ひどい雪だ——気をけて御行よ」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「こんなに酔ったと言っちゃ寝てしまって仕方がありません。これ、御行おいでよ」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
其れではどうやら物足らない心地こゝちしましてネ——今日も少こし他に用事があつたんですけれども、多分、貴嬢が御来会おいでになると思ひましたからネ、差繰つて参りましたの
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
教会が一層つかしくて——彼人あのかたの影が見えるとたゞ嬉しく、如何どうかして御来会おいでなさらぬ時には、非常な寂寞せきばくを感じましてネ、私始めは何のこととも気がつかなかつたのですが、或夜
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
光栄おいでなさいまし。……直ぐと暖めて差上げます。今、もし、飛んだお前さん、馬鹿な目に逢いましてね、火も台なしでござります。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
さあ十兵衞殿とやら老衲わしについて此方へ可来おいで、とんだ気の毒な目に遇はせました、と万人に尊敬うやまひ慕はるゝ人は又格別の心の行き方、未学を軽んぜず下司をも侮らず
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
然程さるほどに穀屋平兵衞は穀物の代金を受取んとて一人ともつれ關宿領せきやどりやう坂戸村さかとむらなる庄右衞門の方へ到りけるに庄右衞門は久々ひさ/″\御來臨おいでなりと種々いろ/\馳走ちそうして饗應もてなすにぞ平兵衞も思はず時刻を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
余り情ないと思ひますよ——私見たいな無学文盲にはむづしい事は少しも解りませぬけれど、あの山木さんなど、何年にも教会へ御出席おいでなされたことのあるぢや無し、それに貴郎、酒はめしあがる
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
『わざわざ遠方とおくからあまたの軍兵つわものひきいて御出征おいでになられるようなことはありませぬ……。』橘姫たちばなひめはそうっしゃってられました。
『何ですか、御在宿おいで御座ございますか。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『そんなら、瀬川さんは今飯山に御奉職おいでですな。』と弁護士は丑松に尋ねて見た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
其の山木のお嬢様とやらの弟御おとゝごさんが御来おいでになつたで御座んせう、チラと御聞きしただけですからくは解りませんけれど、其の御姉おあねえさんがどうしてもお嫁に行かないと仰しやるんで、トド
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
御来宅おいでを願つてはなはだ勝手過ぎたが、こし御注意せねばならぬことがあるので」と、葉巻莨はまきたばこけむりふと棚引たなびかせて「ほかでも無い、例の篠田長二しのだちやうじのことであるが、 ...
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
やかましい。怪しの野郎とはなんです。お前はあっちへ引っ込んでなさい——はいはい、ええ、どなた様かまた何の御用か存じませぬが、このとおり夜更けでございますから明朝改めて御来店おいで
御客様は金銭上おかねの御相談が主で、御来遊おいでになりましたような御様子。御つきになって四日目のこと、旦那様と御一緒に長野へ御出掛になりました。奥様は御留守居です。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
取り急ぎまして明後々日にめましてございますが——御隠居様、どうかひとつ御来駕おいでくださいますように、——川島様の御隠居様がおすわり遊ばしておいで遊ばすと申しますれば
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
陸中国閉伊郡附馬牛つきもうし村字生出おいでという山里に万治と磐司という二人の狩人があった。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)