御来臨おいで)” の例文
旧字:御來臨
坐蒲団さへあげることの成らぬ此様なところへ態〻御来臨おいでになつての御話し、それを無にして勿体ない、十兵衞厭でござりまするとは冥利の尽きた我儘勝手
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
下碑げじょが是非御来臨おいでなされというに盗まれべき者なき破屋あばらやの気楽さ、其儘そのまま亀屋かめやへ行けば吉兵衛待兼顔まちかねがおに挨拶して奥の一間へ導き、さて珠運しゅうん様、あなたの逗留とうりゅうも既に長い事
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
唯と答へ居りしが、願ひを御取上げ下されましたか、あゝ有難うござりまする、野生わたくしうち御来臨おいで下さりますると、あゝ勿体ない、雛形は直に野生めが持つてまゐりまする、御免下され
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)