“きた”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:キタ
語句割合
51.5%
16.3%
9.3%
7.8%
5.8%
4.9%
喜多1.1%
0.4%
0.4%
0.3%
北番所0.2%
0.2%
北町奉行所0.2%
吉原0.2%
来度0.1%
來到0.1%
北地0.1%
北廓0.1%
北里0.1%
喜田0.1%
宗谷0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
追放の刑を受けて他国に赴いたものが、容易に安住の場所を得難かった事は、別項「きたにんの地位と職業」中にも述べた通りである。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
さきには、きたしょうめて、一きょ柴田勝家しばたかついえ領地りょうち攻略こうりゃくし、加賀かがへ進出しては尾山おやましろに、前田利家まえだとしいえめいをむすんで味方みかたにつけた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
フイリツプはプロレタリア的魂の外にもきたへこんだ手腕を具へてゐる。するとどう云ふ芸術家も完成を目ざして進まなければならぬ。
それはどうでも好いとして、古屋島氏の顔に、きたないキシャゴの道十郎めっかちがついているのだった。おまけにそれがばかに大きい。
また日木にほん經濟界けいざいかい同樣どうやうであつて、世界戰爭せかいせんさうため輸出超過ゆしゆつてうくわ正貨せいくわ流入りうにふ通貨膨脹つうくわぼうちやう物價騰貴ぶつかとうき日本にほん經濟界けいざいかい急激きふげき大膨脹だいぼうちやうきたしたが
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
すぐに抜け出た頸足えりあしが、燭台の燈火に照らされたが、脂肪あぶら気がなくてカサカサとしていて、折れそうに細っこくてきたならしかった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
七夕祭の夜、喜多きた茶荘さそうに招かれた時、平山君や僕から言い出した催しとて、趣向の事や人の寄りなどに就いては、人知れず苦労していた。
友人一家の死 (新字新仮名) / 松崎天民(著)
義は彼をこの大運命の囚獄に連れ行きたる囚吏なり、宿因は八房に代表せられて、彼を破滅に導きたるなり。破滅は又た幸福を里見の家にきたらせたるなり。
先祖以来、田螺たにしつっつくにきたへた口も、さて、がつくりと参つたわ。おかげしたの根がゆるんだ。しゃくだがよ、振放ふりはなして素飛すっとばいたまでの事だ。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
万十郎は剣舞できたへあげた「満身の鉄骨と憂国の血涙」と自ら誇る五尺の体躯を(彼は丈が真実五尺であつたが、十七貫もあるといふ固太かたぶとりの布袋ほていであつた。)
サクラの花びら (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
象のそばに寄って、じぶんの身体を柵にして、油断なく立構たちかまえているところへ、ドヤドヤと北番所きたの出役。
「由っちゃん、親切ありがとう……だけど俺もう、俺はもう前よかもっともっときたなくなっちまったんだよ……おまけに片足の跛足びっことくらア……ふっふっふ」
夢鬼 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
……万一北町奉行所きたに出しぬかれるようなことになったら、それこそ一代の不面目ふめんもく。月番奉行の役柄の手前、のめのめと職にとどまっているわけにはゆかぬ、お役御免をねがうつもり。
「若旦那、行きやしょう。——辰巳たつみで。へへへへ。吉原きたほうで。それとも、或いは、お手近で照降町?」
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あれもお前が小さい時分からの馴染だから、うぞ一目逢って来度きたいと云って、與助此方こっちへ這入りな
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
隅「私ゃアね富さんじゃないかと思って、内々ない/\見世でう/\いう人じゃアないかというとうだというから、早く来度きたいと思うけれども、長ッちりのお客でねえ、今やっとけて来たの、本当に能く来たね」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
またその兄白日子しろひこの王に到りまして、ありさまを告げまをしたまひしに、前のごとおほろかに思ほししかば、黒日子の王のごと、すなはちその衣衿を取りて、引きて、小治田をはりだ一五來到きたりて、穴を掘りて
「え、お葉だつて。あゝ、お葉ならよく知つてるよ。まあ北地きたでは二流と迄も行かないところだらうね。」
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
そのころの金持番付では三井の一枚上にいて、西の鴻之池こうのいけと張出横綱になっているほどな三谷総本家の一族で、斧四郎の通人ぶりは、辰巳たつみ北廓きたも、風靡ふうびしていた。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
看病人を頼むのも、医者を心付けるのも、北里きたと、小石川の及腰およびごし瘠細やせほそるばかり塩気をって、生命いのちを縮めてもと念じあかした。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宗谷きたの岬に浪立てば
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
ゴーゴリやツルゲーネフの洗礼を受けても魏叔子や陸宣公できたえ上げた思想がイツマデも抜け切らないで、二葉亭の行くべき新らしい世界に眼を閉ざさした。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
いま無上むじやう愉快ゆくわいときだぞ、いま一層いつそうのぞみには、あらたきたへたこの速射砲そくしやほうで、彼奴等きやつらつくき海賊かいぞくども鏖殺みなごろしにしてれんに。
彼が五尺の痩躯そうくきたなき木桶の中にありながら、しかも彼の心は飄悠へういうとして宇宙に高遊せり。貧困は彼に於て最良の、しかして又最愛の友なりき。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
長門ながとは山陽の西陬せいすう僻在へきざいす、しこうして萩城連山のきたおおい、渤海ぼっかいしょうに当る。その地海にそむき山に面す、卑湿ひしつ隠暗。城の東郊は則ち吾が松下村なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)