吉原きた)” の例文
吉原きた豪奢こうしゃの春のおごりもうれしいが、この物寂びたやしろの辺りの静かな茶屋も面白い。秋の遊蕩ゆうとうはとかくあまりケバケバしゅうないのがよい。のう、露月どの」
艶容万年若衆 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
「若旦那、行きやしょう。——辰巳たつみで。へへへへ。吉原きたほうで。それとも、或いは、お手近で照降町?」
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)