“練”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
73.2%
ねり14.6%
きた3.7%
3.7%
ねりぎぬ2.4%
1.2%
れん1.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よもやこの人々が余の詩想を洞見どうけんしはしまいが、たださえ人の注視をわれ一人に集めて往来をって行くのはきまりがるいのに
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ねりの二ツ小袖の上に、白絹に墨絵で蝶をかいた鎧直垂よろいひたたれは着ているけれども、甲冑かっちゅうはつけていない、薄青い絹で例の法体の頭から面をつつんでいる。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
先祖以来、田螺たにしつッつくにきたえた口も、さて、がっくりと参ったわ。おかげで舌の根がゆるんだ。しゃくだがよ、振放して素飛すっとばいたまでの事だ。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
祭礼サイレイりものには、車をつけて牽くものと、肩に載せてくものとの二通りあるが、一般に高く聳やかして、皆神々の注視を惹かうとするが、中には神輿ミコシの形式を採り入れて
盆踊りと祭屋台と (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
朝野僉載ちょうやせんさい』に、徳州刺史張訥之の馬、色白くてねりぎぬのごとし、年八十に余りて極めて肥健に、脚はやく確かだったとある。
「しかしあまり人通りの多い所ではエー……アノーまだれませんから」とようやく一方の活路を開くや否や「いえ、あの辺の道路は実に閑静なものですよ」
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「誰にも言ふな、——ところでお前は御苦勞だが、本所に世帶を持つてゐるといふ、この家の惣領のれん太郎のところへ行つて見てくれないか」