“ねりぎぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
練絹73.5%
練衣18.4%
4.1%
素縑2.0%
練帛2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この美女たちがいずれも長い裳裾もすそを曳き、薄い練絹ねりぎぬ被衣かつぎを微風になぶらせながら、れ違うとお互いにしとやかな会釈を交わしつつ
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
ここの大池の中洲の島に、かりの法壇を設けて、雨を祈ると触れてな。……はかま練衣ねりぎぬ烏帽子えぼし狩衣かりぎぬ白拍子しらびょうしの姿がかろう。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
梅のほかには一木いちぼく無く、処々ところどころの乱石の低くよこたはるのみにて、地はたひらかせんきたるやうの芝生しばふの園のうちを、玉の砕けてほとばしり、ねりぎぬの裂けてひるがへる如き早瀬の流ありて横さまに貫けり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
素縑ねりぎぬを垂れたる如き吉井滝よしいのたきあり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
と、一すじの練帛ねりぎぬをとり寄せて、貴妃の眼のまえにつきつけた。斬られるのがいやなら自決せよという酷薄無残な宣告なのである。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)