“鎧直垂”の読み方と例文
読み方割合
よろいひたたれ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風折烏帽子かざおりえぼしむらさき懸緒かけおを着けたに負けない気で、この大島守は、紺染こんぞめ鎧直垂よろいひたたれの下に、白き菊綴きくとじなして、上には紫の陣羽織。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ねりの二ツ小袖の上に、白絹に墨絵で蝶をかいた鎧直垂よろいひたたれは着ているけれども、甲冑かっちゅうはつけていない、薄青い絹で例の法体の頭から面をつつんでいる。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それはうるう二月の一日であったが、この日宮家には蔵王堂の御座ぎょざに、赤地の錦の鎧直垂よろいひたたれに、こくばかりの緋縅ひおどしの鎧——あさひの御鎧おんよろいをお召しになり、竜頭たつがしら御兜おんかぶとをいただかれ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)